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1995年6月25日 (日)

別冊宝島プロレス本の危機

別冊宝島のプロレスが季刊になるという企画の相談を受けました。編集の担当はSHOW(大谷)さんという格通なんかにも書いている大変優秀なフリーの編集者です。

(そういえば、紙プロの山口さんもSHOWさんの事を面白い人だと言っていた。)







この人は一説によるとターザン山本のゴーストライターをやっているとも言われている

人で、業界どっぷりという感じの方です。だから、特に好きな団体やレスラーがいる

わけではなくて、とにかくグレーシーとかK1とか、新しい物を追っている人です。







ところが、ここからがちょっと悩める所なんですが、従来、宝島のスタンスというのは、

業界(プロレス村)の外から、プロレスというものを眺めていたんですよね。だから、

例えば、前田日明を怒らせたり、全日本に出入り禁止になったりしても、結構、10万部

とか売れていたんですよね。







(ちなみに前田を怒らせたのは例の接骨院の明かな前田八百長発言、フルコン山田氏との

女子トイレ壁ぶち抜き事件等。で、全日本から出入り禁止になったのは、細かい話です

けど、三沢のジャンピングキックを「欽ちゃんキック」と表したライターがいたためだ

と言われています。)







ところが、今回、宝島が進もうとしているのは業界内の立場からのプロレス誌をもう一誌

増やそうと言う発想です。ようするに、今までの実績の上に、プロレスジャングルみたい

なものを作ろうということなんですね。なにせ、季刊と言えども定期刊行物にしようと

するならば、プロレス村の掟を守らなけりゃ、飯が食えないという事ですね。







だから、僕のようなプロレスは好きだけどプロレス業界はちょっとね。というスタンス

でプロレスについて書いているいわゆる外野のライターにとっては、これは、あんまり

嬉しくないことになってしまいます。あくまで観客からの視線で物を書く方が楽しいで

すからね。







それに、本の売行きという事を考えても、今までの危ない路線の方が独自な方向性が

あってよかったのにと思ったりもします。ということで、僕も協力したもんだかどうだ

かちょっと迷っている今日この頃です。(サラリーマンとしても忙しいし..)







まさむね





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