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2008年11月18日 (火)

闘っている女性は美しい ~『女の読み方』書評~

"嫌われる女"が好きだった。いや、好きな女が嫌われてしまう、と言ったほうが正解かもしれない。

なぜ、彼女たちは嫌われたのか?今にして了解できる。

時代風潮に逆らっていたからだ。

時代と闘っていたからだ。

彼女らが"闘っている"その姿にこそ、私は魅せられたのではないか?闘っている女は美しい!単純にそう思う。

今でもそれは変らない。

-「女の読み方 (朝日新書 81) 」中森明夫 P15-




闘う女、そして嫌われる女といえば、まずは、僕の中ではオノヨーコと神田うのである。

中森氏は、勿論、この2人に関してもつづっている。そこで、中森氏の文章を踏まえ、僕なりに、2人について書いてみよう。



まずはヨーコ。



実は、中森氏がSPA!の「ニュースな女!」のコーナーで最初に書いたのがヨーコだったという。

最初という事もあってか、ヨーコが怖かったからか、残念ながら、その文章は硬い。

しかし、それもむべなるかな。60年代をブロンズ化した(本書より)ヨーコを前にしては、人は、思い出を書くか、その強靭さを書くしかないのだから。



今年もジョン・レノン・スーパーライブの季節がやってくる。

ブロンズ化したヨーコの変らない言葉をまた聞くことができるのが楽しみだ。

「夢の力で、世界を変えよう」っていうメッセージを発生するヨーコだが、自身は全く変らないってのが闘女・ヨーコらしくていい。



そして、うの



うのの名前が、持統天皇の幼名、鵜野讃良皇女(うののさららのひめみこ)が由来である事を本書で初めて知った。

持統天皇は相当に強引な天皇である。

自分の息子の草壁皇子が夭折してしまったために、次の天皇に、孫の文武天皇を強引に即位させるのである。

さらに、これを正当化するために、記紀における天孫降臨を、天照大神の"子"ではなく、"孫"のニニギノミコトにさせたとも言われている。

敢えて言うならば、自分の孫のために、神話の改竄をした天皇なのである。



その持統天皇の幼名を自分の子供につけた親も親だが、子も期待に違わず成長し、モデル、タレントを経ていまやクリエイターとしても成功。

今や、億万長者である。

"うの"という名前のプライドに違わず、自分を強引に貫いている彼女。

尤も、自分では闘っているという意識は無いのかもしれない。



この本には、本当に、いろんなネタがつまっている。

じっくりと読んでみると、この本を起点にして、語ってみたい女性が沢山発見できる。



聖子、アムロ、あゆ、蓮舫、あんな、なっち...



みんな闘っている女達だ。



まさむね

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