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2009年1月 5日 (月)

巣鴨地蔵通り商店街にある紋所

巣鴨地蔵通り商店街はおばあちゃんの原宿と言われるだけあって、物凄い平均年齢の高い人口密集道路である。

僕は1月4日の朝9:30頃に行ってみたのだが、それでも大変な混雑だった。

    ◆

この商店街の両脇には煎餅屋とか人形焼屋とか、漬物屋、衣料品店、お土産屋などが並んでいる。

ここだけ昭和の匂いがする。

多分、他の商店街に比べて、店の人の売り声が大きいのと、値札と看板の文字も大きいからそう感じるのだろうか。



僕は、商店街にある家紋を見て歩く。

まずは、商店街に入ってすぐに左にある大きな漬物屋・河村屋さんの蕪の紋所。

おそらくこれは商標なのだろう。紋所というよりは、デザインされた社標だ。



さらに、その先にあったのが、ゼイタク煎餅と人形焼の向井商店さんの分銅紋。

この紋は、公平誤りのない心情を表すといわれ、武士魂を象徴する紋だったらしい。(「家紋を読む」能坂利雄著参照)

おそらく、向井商店さんも、商売に対する誠実さを現したかったじゃないかな?



さらに、しばらく行くと右側に塩大福のみずのさんがある。

ここの紋は、おそらくオリジナルで、水という字をデザインしたものかと思われる。



そして、その先に、とげ抜き地蔵(秘仏)があるのある高岩寺がある。

紋所は檜扇紋だ。そういえば、この商店街の提灯も檜扇が使われている。



ところで、この高岩寺は曹洞宗の寺院、だから境内には稲荷神社があった。

曹洞宗は、実はこの稲荷神社とタイアップする事によって、勢力を伸ばしたんだよね。愛知県にある豊川稲荷は、名前からすると神社だけど、実は曹洞宗の寺院なのである。豊川稲荷は江戸に進出し、大ブレイクした。

曹洞宗と言えば一般的には、厳しい禅修行の世界が思い浮かぶが、一方で、ビジネスに対して積極的であることでも知られているのだ。

例えば、ここの高岩寺のとげぬき地蔵もそうだけど、他に大船観音も曹洞宗の寺院、一般民衆へのアピール(と同時に、御布施集め)に長けている。

また、この高岩寺の近くの曹洞宗の寺院、總禅寺は手塚治虫の墓所があることで知られているが、墓地に入るだけで、線香代ということで200円かかる。

一方、昨年の11月、曹洞宗配下の駒沢大学が、投資に失敗して154億円の損出を出したという事件もあったけど...これはあんまり関係ないか。

    ◆

昨年に行った人形町以上に、庶民の街、巣鴨。

家紋も既成のものをそのまま権威として使うのではなく、わかりやすくオリジナル化しているところに特徴があった。



まさむね

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