珍名表札を盗んで添い寝のコンセプチュアルアート
2/17のニュースであるが、5年間にわたって、千葉県や埼玉県、東京都などで他人の表札を盗み続けた男が逮捕された。
逮捕されたのは、埼玉・蕨市に住む無職・丹羽康裕容疑者(42)。
自宅には、289枚の表札が布団の周りに並べられていたという。
丹羽容疑者によると「珍しい名前や楷書(かいしょ)体の表札が好きだった」とのこと。
世の中には色々な人が居るものだと、客観的な視線で言いたいところだが、実は僕は、情けないことに、この丹羽さんの気持ちが凄くよくわかってしまうのだ。
僕の場合は墓石の家紋マニアなのだ。
しかし、僕は小心者だし、他人の墓石を自宅まで持ってくるわけにはいかないので犯罪行為には及んでいない。
もっとも、墓石を持ってきたとしても、多分、妻には怒られるだろうし、他人の墓石と添い寝するのはちょっと、危険なのでしないだけ(かもしれない)。
だから、携帯で写真を撮って、デスクトップ上で並べてみているという、極めて常識的な範囲で楽しんでいる。
よろしかったら、本ブログの有名人の家紋もご覧ください。
それにしても、一人暮らし無職の男が、六畳の自室で珍しい名前の表札に囲まれて裸で寝ているという絵はかなりシュールではある。
ある意味、丹羽さんの行為自体は、孤独な現代人の内面という日本社会の一面を切り取ったコンセプチュアルアートではないか。
「千と千尋の神隠し」では、千尋やハクは、湯婆婆に名前を奪われる事によって、奴隷のように働かされるが、丹羽さんも表札を盗むことによって、擬似的に珍名さん達を支配しようとしたのかもしれない。
ちなみに、偶然の一致だとは思うが、日本における姓名研究の第一人者も丹羽という名前(丹羽基二氏)である。
丹羽康裕さんは表札を盗むことによって、日本中の姓名を支配しようとし、丹羽基二氏は、名字研究をする事によって、日本中の姓名を把握しようとしたのである。
まさむね
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