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2009年3月13日 (金)

小沢さんがすべきなのは、居座りではなく物忌みである

民主党の小沢代表の秘書が逮捕されてから一週間以上経過した。



その間、様々なリーク情報が報道を通じて流されている。

勿論、僕などにはそれらの情報の真偽などわかるすべはないのであるが、日に日に、検察、マスコミ等に対する不信が高まってきているのは確かだ。

民主党の一部や、民主党寄りの人々が主張するような検察の国策捜査(なんらかの政治的意図が働いた操作)があった等とは思いたくないが、逮捕後の経過を見ていると、漆間発言とその曖昧な決着等、そのような主張もあながち否定はできない流れである。



国策操作とは違うが、三井環事件(検察の三井環氏が検察の裏金問題に関してメディアのインタビューを受ける予定だった日の朝に別件逮捕)のような事もあったわけだから、検察のやることを100%正しいとは誰も言えないであろう。

       ★

さて、前回のエントリー(結局、小沢さんも船場吉兆の女将と同じか)で、逮捕翌日の記者会見で小沢代表が議員辞職しなかったことが残念だと述べたが、あれから一週間、まだ状況はそのままだ。残念なことではあるが、日本では「逮捕」となるとある種、穢れたとみなされる観念がまだある。

これは、小沢氏の秘書が、最終的に有罪かどうかというのとは別次元の、あくまでイメージ(印象)の話である。

だから逆にやっかいなのだ。

そして、この穢れは伝染するからである。

時間が経てば経つほど、その伝染は広がっていくものなのだ。

小沢さんの一度目の記者会見直後、前原元代表は「国策操作というのはいかがなものか」と小沢氏と距離を置く発言をしたが、あれはいわゆる「えんがちょ切った」と言ったに等しい。また、鳩山幹事長とは違って、発言が表に出てこない菅副代表の態度もある意味、伝染を免れているポジションをキープしているかのようだ。



いずれにしても、このような微妙に穢れながら、徐々に時間だけが経過するという状態は民主党にとって不幸である。

その意味で、小沢さんは、即日、一度完全に身を引いて、物忌みすべきだった。

それが、政権交代(日本の官僚支配の打破)にとって一番の道だという事を早く気付いてほしかったのである。

秘書が起訴されてからでは、遅いのだ。もっとも、100%起訴されないという自信があれば、それは話は別であるが、現状では政治資金規正法ではなく、あっせん利得罪での立件が進んでいる可能性が高いと言われている。



一方、麻生内閣であるが、一時、10%を切るのも時間の問題といわれていた内閣支持率も、先週末の各社の世論調査では18%程度には復帰したようだ。

定額給付金の受給者第一号のおばあちゃん(青森県の西目屋村の農業山下好惠さん78歳)のキャラもあって、僕は内閣支持率はもしかしたら20%まで復帰するかと思っていたが、そこまではとどかなかったようだ。依然として微妙な数値は脱していない。評論家の多くは西松事件が起きても麻生内閣の支持率は上がらないだろうと述べていたが、支持率のサンプルの多くは、毎日、ワイドショーを見まくっている主婦達だ。それゆえ、おばあちゃんのキャラに共感する人も多いはず。だから、支持率が上がることは確実だと思っていた。

       ★

しかし、ここに来て、『とてつもない日本 (新潮新書)』が2チャンネルでの一斉購入キャンペーンでいきなり売れるなど、いい話題も出てきているのが不気味だ。

週刊朝日の編集長の山口さんも「もう麻生ネタでは週刊誌が売れない」とコメントしていたが、メディアに叩かれつづけながらも、ついにニュース価値が無いほどの存在になってきたということか。逆に、ここまで耐えてきた鈍感力に敬意を表したいくらいだ。

西松建設問題で二階経産大臣の立場が微妙になっては来ているものの、小沢さんと抱きつき心中(両者リングアウト)してもらえばお釣りが来るというものである。

元々、金銭的に胡散臭さを内包しつつ、それでも「まぁいいか」という大人を支持層としている自民党内閣の一閣僚と、あくまで金にクリーン(政財官界癒着批判)を主張してきた民主党の代表とでは、全くダメージが違うという事を麻生さんは重々承知の上だろう。

       ★

いずれにしても、小沢さんは少なくとも次の段階までは民主党党首でありつづけるらしい。

ということは、今月24日の拘置期限が一つの山になる。

水面下の暗闘はどちらに軍配が上がるのであろうか。



まさむね

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