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2009年6月 3日 (水)

中高年正社員は若年層の雇用問題にどう向き合うべきか

雇用問題というのは、自分達の世代にとって、最も触れたくない問題の一つである。

自分達の世代というのは、現在40代後半~50代前半の世代という意味だ。

ちなみに、僕は1959年生まれで、現在49歳である。



では、何故触れたくないのか。それは、最近の若年層の雇用状況、すなわち失業問題やワーキングプア問題の根本的な原因の一つに、我々の世代の安定雇用のしわ寄せが若者に行っているという問題があるからだ。

現在の雇用問題の本質は、実はパイの奪い合い問題だと僕は思っている。

勿論、そういった世代間対立を、連合などの労働組合は隠そうとする。この問題をいまだに資本家と労働者の対立が原因だと言い張ろうとするのだ。

勿論、大企業の役員達の報酬がここ数年で暴騰したというような話を聞いたことがある。森永卓郎氏などがいつも言う話だ。しかし、現代の雇用問題の本質は労使問題という「おとぎ話」にはもう付き合えないという感じが僕にはする。今は1970年代ではないのだ。



あるいは、この世代間対立を、新自由主義のせいにしようとする人々もいる。そういった人々は、日本の古来からの良き伝統とやらを持ち出し、それを壊したのが新自由主義だと言う。しかし、はたしてそうなのだろうか。例えば昭和初期の普通の中小企業の社長は、社員の生涯の生活を守るために、終身雇用を守ろうとしたのだろうか。これらの慣行(らしきもの)は高度経済成長期、つまり企業が労働力を欲しくて欲しくてたまらなかった時期に、社員に逃げられないために考え出した餌にすぎなかったのではないか。



何に関してもそうだが、その起源が忘れ去れて、あたかもずっと続いてきた伝統のように感じられてしまう慣行、観念にもっと敏感になる事、歴史を学ぶとは本来そういった感性を養うことである。



しかし、こんな事を僕が言ったとして、自分で自分の身を切れるのだろうか。それがこのエントリーの問題提起である。正規雇用に守られた中高年は、じゃあどうすればいいのか。その具体的な身の処し方を教えて欲しい。



とりあえず、風当たりが自分に向かないように身をすくめていればいいのか。

あいもかわらず、最近の若者は覇気がないと、加齢臭を振り撒きながら息巻けばいいのか。

それとも、上記のように、問題をすりかえて、経団連、組合、新自由主義者などを仮想敵として攻撃する身振りを見せればいいのか。

あるいは、若者達の「何倍」も働こうと、とりあえず、意欲を燃やし、結果、腰でも痛めるべきなのか。

とりあえず、世の流れに身を任せて、これが社会というものだと達観すればいいのだろうか。



僕にはまだ答えが無い。



まさむね

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