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2009年7月20日 (月)

民主党が勝てばモー娘。にはさらに厳しい時代の到来か

総選挙が近づいている。今の政治日程だと8月30日だという。



現在の情勢だと、民主党の圧勝は動かない様相を呈している。

自民党はこれまで半世紀にわたって政権を握ってきたわけだが、結局、ここへきてニッチもサッチもいかなくなったということだろう。



元々、自民党は、日本という地方の顔役達の連合組織の利益を保証するための政党だった。

具体的に言えば、自民党は、官僚を通して、土建屋、農協、漁協、商工会議所、業界団体、医師会、郵便局長会、寺や神社などに金をばら撒く、あるいは保護することによって、すなわち、そういった既得権益集団(中間組織)を生きながらえさせ、その上に乗っかることで、結果として日本らしさを維持させてきた政党なのである。

保守というのは、そういった日本らしい組織社会を保守するという意味だったのだ。



そして、冷戦時代までは、外交を、アメリカに一任することは、上記の政策にとって誠に都合がよかったのである。

しかし、90年代に入って、冷戦構造が崩れると、アメリカは日本を保護する政策をとる必要が無くなり、日本はアメリカの金づるとして、具体的にはグローバルスタンダードにさらすことによって、日本的組織社会に大きく揺さぶりをかけるようになってきたのだ。

そして、既得権益集団にばら撒いてきた金自体が底をついた時に登場したのが、「小さな政府」を標榜する新自由主義者の小泉純一郎だったのである。

人々は、彼の登場を熱狂的に受け入れた。今までのように既得権益集団に、直接、金が回らなくなっても無駄をなくせば、世の中はまた回りだすと考えたのだ。



しかし、多くの人々にとって、思ってもみなかったことだが、無駄な部分というのは、実は、自分の事だったのである。

今まで、地方に回っていた金が流れなくなる。競争原理とは無縁な場所で上から降ってくる金に対して口をあけて待っていた面々が一気に困ってしまったというわけだ。

誰だって、自分がやっていた仕事が無駄だとは思っていなかっただろう。しかし、現実は厳しかったという事だ。



そこで、あわてて、かつてのような既得権益者に金を、再びばら撒こうとしたのが、麻生政権での15兆円の景気刺激策だ。

しかし、自民党は一度、新自由主義に舵を切ってしまっている。今更、元へは戻れないという勢力もいる。今回の自民党内の混乱は、ようするに、同じく自民党という旗を持っていたとしても、新自由主義で行くのか、ばら撒き保守にもどるのか、それが全く統一されていないところからくる混乱なのだと思う。

そもそも、一緒にいる事自体が間違っているということなのである。



そして、一方の民主党は、こういった自民党の混乱を尻目に、既得権益集団ではなく、一般の人々に直接ばら撒くという政策でとりあえずは統一しているようにも見える。

子育て支援策(子供一人当たり月々2万6千円の支給)、農家への戸別所得補償、そして高速道路の無料化...

僕は以前から、民主党はヤンキーに優しい政党だと思ってきた。

民主党の本質は、田舎で、出来ちゃった婚した元暴走族で、レタスなんかを作っているあんちゃん(多分に架空の人物ではありますが)に、つまり、僕のような都会のサラリーマンとは全く縁の無いような人々にやたらに篤い政党なのである。

そして、今年の8月30日に、そういうヤンキー達が待ち望む政権がついに誕生する可能性が高くなってきた。

まぁ、それでもかつてのように、官僚が威張り、顔役が得をする政治よりもマシかもしれないという一縷の望みを託し、僕はとりあえず民主党に期待したいが、しかし、一方で、都会の一人暮らし、または夫婦二人暮らしで趣味に生きるようなオタク層には全く恩恵が無い。税金が上がって、自由に使える金が減る、それは覚悟しなくてはならないだろう。



わかりやすく言えば、民主党が政権を取った暁には、オタクや公務員層にファンが多いモーニング娘。にとってはさらに厳しく、ヤンキーの結婚応援歌を歌うGreeeenや湘南乃風にとっては、さらに売上げが伸びそうで、子供を持ちながら力強く生きる安室奈美恵にはちょっといい時代が来そうなのである。





まさむね

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