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2009年9月 9日 (水)

09.09.09、ビートルズという名の狂気に触れて欲しい

編集後記を読むと、その雑誌のクォリティがわかる。

ここでいうクォリティというのは、編集長の雑誌に対する思い入れの深さがあるかどうか、いかに(いい意味で)独裁的であるかどうか、そしてその雑誌が時代に上手く乗れているのかどうか、読者と一緒に「優越感という名の孤立感」を共有出来ているかどうか、そんないい加減な物差しでしか計りようのない、かなり手前味噌の価値=狂気度ではある。



今更ながらで恐縮ですが「世界のフラワーロード」は凄いというエントリーでも書いたが、田中宗一郎氏が編集長をしている「SNOOZER」はそういう意味で、僕が久々に出会ったクォリティの高い雑誌である。

その編集後記で田中氏はこう語る。



そうトム・ヨークが言うように、ポップ・ミュージックを聴くという行為は、そこに新たな自分を発見するという行為であり、自分自身が根底からすっかり変わってしまうという体験なのだ。

(中略)

教科書の中のビートルズとしてではなく、ギャラリーの白い壁に飾られたビートルズとしてではなく、今のものとして届けてみたい。きっと、そこにも「新しいアナタ」がいるはずだからだ。次世代の価値観を築きあげていくのは、アナタだ。そして、過去の遺産は、常にその時々の時代において再評価され、現在を通して、未来を作る。だからこそ、偉大なるビートルズが残した遺産を通して、そこに何かしらの揺さぶりをかけたかった。




確かに、流行歌を聴くという体験は、自分が変わる体験であるというのはわかる。

そして、その中でもその視聴者を変える"強制力"という意味でビートルズは突出していると思う。

Yahooのビートルズ特集でも、そんなビートルズに変えさせられた人たち(布袋寅泰、矢沢永吉、リリー・フランキー、坂崎幸之助、仲井戸“CHABO”麗市、浦沢直樹、TAKURO、小山薫堂、奥田民生、由美&亜美、吉井和哉、高橋幸宏、LOVE PSYCHEDELICO、坂本龍一、斉藤和義、内田恭子、財津和夫、北川悠仁、BONNIE PINK、宮本亜門、岩沢厚治、絢香)のコメントが出ている。

さらにここには出ていないが、つんく♂、桑田佳祐、小林武史、井上陽水、中村一義、山崎まさよし、緒方龍一、野口五郎、浜田省吾、沢田研二、横尾忠則、北野武、糸井重里、村上龍、高橋源一郎、村上春樹、椎名林檎、忌野清志郎、北山修、吉田拓郎、ブリグリ...などビートルズによって、自分の中の何かを衝動的に発動させられ、芸術活動を花開かせた面々は数知れない。

やはり、ビートルズは桁違いに「心騒がせ」なバンドなのである。



そしてついに、2009年9月9日が来た。おそらく、今日は何度目かのビートルズ記念日になるであろう。

以前より何度も書いているが、僕は、この機会により多くのビートルズバージンの方々がCDを手に取ってくれることを祈願する。

ビートルズという名前と引っ掛けて、日本橋の兜神社に、オフィスから念を送りたいと思う。





それにしても、僕は何故、こんなにビートルズに入れあげているのだろうか。もしかしたら、僕は潜在的に、田中宗一郎が言うように、あたらな自分を発見したい、ようするに変わりたいと思っているのかもしれない。ビートルズに出会って、変わった少年時代の記憶がそれを促しているのかもしれない。

勿論、それは僕だけの話ではないだろう。今回の衆議院選挙で、日本人は「変わる」ことを期待して民主党を選んだ。おそらく、みんな変わりたいのだ。だからこそ、ここでまた繰り返したい。



誤解を恐れずに言うならば、僕はより多くの人々にビートルズという名の狂気に触れてほしいのである。



まさむね



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