無料ブログはココログ

« 大江戸温泉の無国籍化でブレードランナーのことなどを思いながらわしも考えた | トップページ | 西野カナの「Dear・・・」と浜崎あゆみの「Dearest」は確かに.. »

2009年11月18日 (水)

子供手当てなんて幕末志士が叫んだ攘夷のようなものだ

結局、今、行われている事業仕分けとは、ようするに政治とは何をすべきで、何をすべきではないかということを仕分けることだ。しかし、それにかんする大筋での方針のコンセンサスが無いまま、イメージだけで、無駄、無駄じゃないって裁断していったら、おそらく大抵のものは無駄になるのは目に見えてしまう。極端な話、九州の人にとっては、群馬のダムは無駄に思えてしまうのは、当たり前の話だ。



それにしても、これからの日本をどうなっていくのだろうか。

鳩山首相は、施政方針演説で、国民一人ひとりが「自立と共生」の理念をはぐくみ発展させ、社会の「絆」を再生することを政治の目標として掲げた。素晴らしい。僕は久しぶりに政治家の言葉にワクワクさせられた。しかし、多くの国民はこの鳩山首相の言葉をどのように受け止めたのであろうか。あれから、僕は、いろいろと考えたのだが、彼の言葉は国民のコンセンサスとなっているかといえば、はなはだ怪しいといわざるを得ない。それが問題なのだ。



大きく分けると日本の進む道は2つあると思う。一つは、いわゆる小さな政府路線だ。国は規制をなるべく少なくし、税金も少なくし、国民の自立心をうながす。そのかわり、福祉も最低限にする。そしてあくまでも成長路線を目指し、海外にも開かれた国にする。国民は、今までの生活を維持しようと頑張る。

僕はこの路線、大雑把に言えば、働かざるもの食うべからずという思想は、それなりに健康的だと思う。



そしてもう一つの道がいわゆる社会主義路線だ。国が国民の多くの行為に規制をし、制御する。税金も高い。なるべく、国を閉じ、移民も排斥するし、成長も止まる。人口はどんどん減っていく。国の借金は重くのしかかる。しかし、福祉には篤い。働かなくても一定の生活が出来る。貧しいながらものんびり生きていける社会。

実は、僕はこの路線も捨てがたいと思っている。そんなにあくせく働かなくても、質素な生き方って悪くないと思うのだ。



それでは、民主党政権はどちらに進もうとしているのだろうか。



民主党は、外国人参政権を認めようとしたり、移民に優しい国作りをしようとしている。子供も増やそうとしている。事業仕分けなどを見ている限り、政府をなるべく小さくし、権限を地方に委譲しようとしている。そういう意味では、一つ目の「小さな政府路線」を向いているようにも見える。少なくとも、国民の生活レベルをなんとか維持しようとしているのだ。だからこそ、理念としては、国民に対して、自立するようにと訴えているのだ。

しかし、民主党政権は、もう一方では、国民の国家への依存度を減らしたくても減らせない。子供手当て支給や、高速道路の無料化、農業補償金の配布、ガソリン税の暫定税の廃止などをすでに、公約してしまっているからだ。票が欲しくて、バラマキ福祉色をエサにしてしまっているのだ。

おそらく、民主党のわかりにくさは、この2つの路線が混同しているところにある。頭と体がバラバラなのである。



話は変わるが、幕末、薩長は、尊皇攘夷という理念で幕府を追い詰め、大政奉還をさせ、政権を奪取した。彼等のいわゆる「公約」は攘夷だった。しかし、政権を奪取すると、あっさり、攘夷を捨てた。それは無理だとわかっていたからだ。

後で考えてみると、幕末における攘夷とは幕府を追い詰めるためのネタだったのだ。

外国に対する怒りを倒幕へのエネルギーに変える為の戦略としての攘夷だったのだ。

僕は、今、民主党政権に求められるのは、明治政府同様の、この思いっきりの良い「裏切り」だと思う。

「子供手当て支給や、高速道路の無料化、農業補償金の配布、ガソリン税の暫定税の廃止...これ全部、政権を取るためのネタです。日本にとって、今一番大事なのは、とにかく、借金を減らすことです。当たり前でしょ。公共事業なんてとんでもない。公務員のボーナスもカットです。景気悪くなるけど、我慢しましょう。」

このくらいの開き直りをしないと本当に取り返しがつかなくなるところまで来ているのではないか、本当は。



まさむね

« 大江戸温泉の無国籍化でブレードランナーのことなどを思いながらわしも考えた | トップページ | 西野カナの「Dear・・・」と浜崎あゆみの「Dearest」は確かに.. »

政治」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 子供手当てなんて幕末志士が叫んだ攘夷のようなものだ:

« 大江戸温泉の無国籍化でブレードランナーのことなどを思いながらわしも考えた | トップページ | 西野カナの「Dear・・・」と浜崎あゆみの「Dearest」は確かに.. »

2021年8月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

最近のトラックバック