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2010年2月18日 (木)

世の中にたえてオリンピックのなかりせば、という気分

スノボーの国母選手は結局、8位に終わったらしい。

僕はどうも、オリンピックとかに興味が無いので、全く見ていないのだが、彼の服装が乱れていた映像はなんかのニュースで見た。

さすがに、僕らがオリンピック選手に抱くイメージとは全く違った。

出来れば、見たくない姿である。



おそらく、僕らの年代にとって、オリンピックというのは輝きの象徴のような儀式である。

あのメキシコオリンピックの時の開会式の様子は今でも覚えているが、子供心にかっこよかった。

関係ないが、確か、あのオリンピックで陸上競技の表彰台で、差別に反対して黒い手袋を突き上げた黒人選手がいたけど、鮮烈な印象として残っている。

こういう世界中が注目する舞台での一挙手一投足は、すごいインパクトがあるよね。



だから、そんなかつての輝かしさを過去に押しやるようなパフォーマンスは生理的に嫌だな。

おそらく、理屈を話したら、残念ながら国母選手に利がある。結局、礼儀の問題など最終的には個人の問題になるからだ。

こういう問題は、いいといえばいいし、悪いといえば、悪い。例えば、お客さんへの営業にランニングシャツにネクタイ姿で行っても最終的にいいと言えばいいというのと同じだ。ようするに、損か得かの話になってしまうのだ。

だから、議論すること自体が間違っている。

税金を使ってるのだからダメだとか、もともとスノボ文化はそういうものだとか、注意をしない大人が悪いだとか、スノボをオリンピックに採用するのがいけないとか、オリンピック自体が欺瞞だとか、すべての議論から耳をそらしたい気分である。



連日、身振り手振りでいろんな競技の興奮を伝えてくれる妻には申し訳ないが、正直なところ、オリンピックは、早く終わって欲しい。

世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし


という在原業平の和歌があるが、そんな気分である。僕はどうしても素直になれない。



まさむね

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