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2010年8月 2日 (月)

夏の家紋主義者

まさむねさんの「家紋主義宣言」についていろいろ咀嚼させていただきながら、ぼくなりにいろんな角度で考えさせて(バージョンアップさせて)もらっている昨今である。この週末プールに行ったのだが、そのプールサイドで山下達郎のベストを聴きながら、特に「夏への扉」を聞いていて思ったこと。これは家紋主義者の詞ではないか! との想い。


「夏への扉」はロバート・A・ハインラインの作品で、ぼくの学生時代に仲間たちはみんな読んでいたし、ご存知のとおりSF作品のなかでファン投票をすると必ずトップに近いランキングを得る、あまりにも有名な、有名すぎるというような作品だ。ここには未来、過去、タイム・トラベルなど、メジャーすぎるような動線や伏線、フィギュアやキッチュが沢山ある。



曲の「夏への扉」は同名の小説のモチーフをそのまま踏襲した、作詞吉田美奈子、作曲山下達郎の作品。リリースされたのは1980年。ぼく個人の好みだけど「夏への扉」は山下達郎の曲のなかでベスト3に入れたくなる好きな曲のひとつだ。青い空をバックにこの曲を聴いていると、ほんとうにこれは夏の家紋主義ではないのかなあと思ってしまう。「夏の家紋主義」とはまさむねさんに断りなくぼくが勝手に仮称したもの。以下にその歌詞の一部を引用する。



ひとつでも信じてる


事さえあれば


扉はきっと見つかるさ


もしか君今すぐに


連れて行けなくても


涙を流す事はない


僕は未来を創り出してる


過去へと向かいさかのぼる


そしてピートと連れ立って


君を迎えに戻るだろう



特に「僕は未来を創り出してる過去へと向かいさかのぼる」という歌詞。そして扉はたとえば家紋。ぼくらは過去へさかのぼることで、たぶんなにかと連れ立って現在に戻ってくるのだ。


夏の小道、せみの声、それぞれにとっての家紋、紋様。本当はそれはどのようなものであってもいい。その手がかり、物語の原型のようなもの、の一つ一つ。それらを携えてぼくらは過去から続いてきた道を知る(辿りなおす)ことができるのだ。


夏の、家紋主義。ふとそんなことを思った。


もうすぐ8月15日がまたやって来る。これもひとつの家紋、家の門にちがいない。



よしむね



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