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2010年9月26日 (日)

日本とシナとの関係 + 内閣総理大臣の家紋改訂版

今回、ニューヨークで尖閣諸島に不法侵入した中国人の釈放問題に関する記者会見をした菅直人首相が使用した日本政府の演台にはいつもの通り五七桐紋が輝いていた。

拙著「家紋主義宣言」にも書かせていただいたのだが、僕にはこの桐紋という紋は、日本とシナとの間の埋めがたい誤解、あるいは溝の象徴のように思えるのだ。

というのも、もともと桐の木が珍重されたのは、「古来、シナの伝説によると、聖天子が出現するときには、その予兆として、伝説の鳥・鳳凰がこの世に現れる。そして、その鳳凰は、梧桐(アオギリ)の木にだけ留まる。」といわれていたのであるが、この伝説が日本に伝わった後、いつのまにか、鳳凰が留まるのは、梧桐(アオギリ)ではなく、ゴマノハグサ科の桐(いわゆる白桐)に留まるという話になってしまい、その白桐を元にデザインされた桐紋が、様々な経緯を経て、日本の聖天子=首相(あるいは日本政府)の象徴として演台に飾られているからである。

僕が、桐紋という紋がシナと日本の間の勘違いの象徴というのはそういうことだ。

       ★

さて、今回の中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件に話を移そう。

おそらく、今回の事件の顛末は、日本政府が中共の出方を全く読めていなかったということに尽きるだろう。最初は、法に基づいて粛々と対応すると言っていたのだから、最後までそうすべきだったのに、水面下でいかなる方向からどのような圧力が加わったのかは知る由もないが、報道を見る限り、民主党政府が、中共の圧力に屈したとしか見えない。

僕はリアルな外交の現場というものがどのように行われるのかはわからないが、この程度の事件のシュミレーションというのは普段からしているものではないのか。少なくとも今年の9月に尖閣諸島に漁船を装った工作船がやってくることなど予想されてのではないか。そして、来年の7月には中共誕生60周年をむかえる。そのタイミングで一体、何が起こるのであろうか。

       ★

僕は日本人が過去に忘れてしまったものの一つとして、シナ人に対する敬意があると常々思っている。古きよき日本人は、シナに対して、多大なる憧憬と尊敬をもって接していた。それは家紋にも現れている。先ほど書いた桐紋もそうだが、天皇家を表す菊紋も、藤原家を表す牡丹紋ももともと、中国への憧れから紋化したものである。しかし、その一方で聖徳太子や菅原道真のような知性的な人々はシナとの距離を常に考えていた。そのバランス感覚が日本の伝統なのである。



しかし、現在、中国大陸でビジネスをする日本人の多くはそういった敬意を抱くというよりは、仕方が無く付き合うというスタンスに堕しているのではないか。例えば、現中国大使、伊藤忠商事相談役の丹羽宇一郎氏は、今回の事件で中国政府に何度も呼び出され、早くも岡田前外相に辞意をほのめかしているという。もともとこの人に愛国心のカケラはあったのだろうか。おそらく、彼だけではない。多くの日本人は、シナ大陸を13億人の市場としてしか見ていない。これは僕の実感である。

出来れば、日本はかつての日本人がそうしたように、一定の距離を置き、過度に依存することなく、しかも敬意をもって接するべきだと僕は思う。理想論ではあるが、シナと絶交しても生きていけるようにすべきなのだ。

僕にはどうしても、べったり依存しながら心の中で軽蔑しているような関係が上手く行くとは思えないのである。

       ★

さて、冒頭の桐紋であるが、聖天子の象徴である桐紋であるにもかかわらず、僕の知る限り、桐紋者の総理大臣はいないというはどういうことであろうか。偽りの桐には鳳凰は現れないということなのだろうか。



付け加えておくならば、小沢一郎氏は桐紋者であった。



ところで、昨年作成した家紋別首相一覧であるが、菅首相が誕生後、更新していなかったので、以下、更新しておきたいと思う。また、この間、橋本龍太郎氏が七曜紋であることも判明したので加えておきたい。これは、豆知識であるが七曜紋は田沼意次と同じである。









































































































































































































































































人数 家紋 総理大臣
4人 雁金紋 犬養毅(第29代)、芦田均(第47代)、鳩山一郎(第52代、第53代、第54代)、鳩山由紀夫(第93代)
3人 鷹の羽紋 石橋湛山(第55代)、羽田孜(第80代)、小泉純一郎(第87・88・89代)
3人 団扇紋 加藤高明(第24代)、福田赳夫(第67代)、福田康夫(第91代)
3人 藤紋 伊藤博文(初代、第5代、第7代、第10代)、黒田清隆(第2代)、中曽根康弘(第71代、第73代)
3人 片喰紋 斎藤実(第30代)、田中角栄(第64代、第65代)、海部俊樹(第76代、第77代)
3人 月星紋 若槻礼次郎(第28代)、細川護煕(第79代)、橋本龍太郎(第82代、第83代)
3人 梅紋 幣原喜重郎(第44代)、池田隼人(第58代、第59代、第60代)、菅直人(第94代)
2人 菱紋 大隈重信(第8代、第17代)、桂太郎(第11代、第13代、第15代)
2人 桜紋 原敬(第19代)、吉田茂(第45代、第48代、第49代、第50代、第51代)
2人 蔦紋 田中義一(第26代)、竹下登(第74代)
2人 梶紋 山本権兵衛(第16代、第22代)、安倍晋三(第90代)
2人 菊紋 松方正義(第4代、第6代)、 東久邇宮稔彦王(第43代)
1人 柏紋 林銑十郎(第33代)
1人 巴紋 西園寺公望(第12代、第14代)
1人 沢瀉紋 高橋是清(第20代)
1人 茗荷紋 岡田啓介(第31代)
1人 蝶紋 平沼騏一郎(第35代)
1人 引両紋 浜口雄幸(第27代)
1人 鱗紋 山県有朋(第3代、第9代)
1人 釘抜紋 麻生太郎(第92代)
1人 車紋 佐藤栄作(第61代、第62代、第63代)
1人 撫子紋 東条英機(第40代)
1人 蛇の目紋 加藤友三郎(第21代)
1人 牡丹紋 近衛文麿(第34代、第38代、第39代)


※上記の紋はカテゴリーを示す。例えば、鳩山由紀夫は「尻合わせ三つ雁金」で犬養毅は「嘴合わせ三つ雁金」、芦田均は「桜輪に結び雁金」でそれぞれ微妙に異なるが、大きなカテゴリとして雁金紋とした。詳細の紋はリンク先ページ参照の事。

※細川護煕首相は、山桜紋も使用するが、定紋の月星紋として掲載。

※牡丹紋は、その中に含まれている「その他紋」にリンクされている。



まさむね

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