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2010年9月14日 (火)

リベラルな小沢一郎のポピュリズムに関して

先週の記者会見での小沢一郎氏のリベラルな主張が、一部で話題になっている。

マスメディアではほとんどこういった「政策論議」がスルーされているのが残念だが、小沢氏の本質が垣間見れて僕には大変、興味深く思われた。



それらのリベラルな主張とは以下である。



1)外国人の地方参政権の付与

2)女性天皇の容認



僕は先日も日本の伝統を信じるからこそ外国人地方参政権に賛成というエントリーにも書いたが基本的に外国人地方参政権には賛成である。

しかし、女系天皇容認にはどうしてもなれない。根がセコいせいであろうか、なんだかとってももったいない気がするのである。

様々な経緯はあったとはいえ、日本の125代の天皇はずっと男系を継承してきている。それは奇跡的なことだ。それを、平成の時代に、たんに時代の雰囲気に流されて女系天皇を認めてもいいとはどうしても言えないと思うのである。

単純な例をあげれば、女系天皇が生まれてしまったら、天皇には姓が無いということの意味がなくなってしまうではないか。

たまたま、その時代に生きていた者が先祖や子孫の「意」も代表していいのだろうか。それは素朴な疑問として持つべきだと思う。これは、子供手当ての額を上げるとか下げるとかの問題とはレベルの違う問題なのだ。



もちろん、小沢氏の言葉をよく聞くと、女性天皇は認めてもいいと言っているが、女系天皇を認めてもいいとは言っていない。このあたりが非常に微妙なのである。出席された記者の方がどなたもその点を確認されなかったのは誠に残念だが、逆に、確認しなかったのはよかったのかもしれない。

この「追求の弱さ」もある意味、日本的な作法なのであろう。



僕は以前より、思いっきり四捨五入したところで小沢氏支持を主張してきた。小沢氏の個々の政策は、上記の女性天皇容認発言を聞いてもわかるように支持できないところが多い。おそらく、彼が首相になれば、消費税は上がらない(直間比率の見直しはしない)だろうし、地方自治体への無意味なバラマキも復活しそうな勢いだし、雇用問題も大きくは動かないだろう。

しかし、それらは小沢氏というよりは大多数の普通の日本人の要求のようにも思えるのだ。つまり、彼は多くの日本人の素朴な欲求を実現しようとしているだけであり、これこそ、生活第一主義なのである。

小沢氏の年来の主張を自分なりに要約すると、官僚に政治をまかせるのではなく、国民が選んだ国会議員が責任を持って国を動かす仕組み作りをするということだ。この「責任」というところは少なくとも一つ筋が通っている。



つまり、国会議員は、国民の欲求の鏡なのである。それゆえに、どんな政治家もポピュリストにならざるをえない。しかし、長い目で見れば、そういったポピュリスティックな政策は、いつか、国民自身にツケ(伝票)が回ってくるのだ。

だから、そのことを回避するには、国民が賢くならなければならない、それが、小沢氏の考える民主主義ということと僕は思っている。



明日は民主党の代表選挙の日である。状況分析を見ると小沢氏は厳しいらしいが、選挙は最後まで分らない..と思ってんのは僕だけ?



まさむね

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