『桐島、部活やめるってよ』 ~全ての高校生に観てもらいたい映画~
現在、僕も関わっているNPO・映画甲子園では、映画『桐島、部活やめるってよ』の予告編を全国の高校生に作ってもらおうという企画(予告編甲子園)を行っています。
優秀作品は、映画の上映前に実際の映画館のスクリーンで上映される予定です。
作品応募の締め切りは7月末日なのですが、今から、どんな予告編が集まってくるのか大変、楽しみにしています。
さて、先日、その関係で、映画『桐島、部活やめるってよ』の試写会を見に行きました。
僕は、今までこのブログでは、"ネタバレ勘弁"というスタンスで、様々なアニメや映画について語ってきたのですが、この映画は、封切りが8月11日ということなので、今回に限っては映画のあらすじに関することは語ることが出来ません。
ただ、一言で言えば、「ゴドーを待ちながら」と「涼宮ハルヒの憂鬱」を足して2で和って、そこからSFと萌えを引いたような作品ということになるでしょうか。
などと言ってしまうと、勘のいい方は大体どんな作品なのか、わかってしまうかもしれませんが...
それはともかく、この作品は、全ての現役高校生に観てもらいたい作品だと思います。
エース・桐島がいなくなって突然、レギュラーに抜擢されるが、そこで自分の限界に直面するバレー部員。
そんな彼を心の中で応援しながら自分を重ね合わせるが何も出来ないバトミントン部の少女。
何でもソツなくこなすんだけど、どこか自信を持てないでいるイケメンの少年。
その少年に、恋心を抱き、遠くから眺めながらクラリネットの練習をする吹奏楽部の女の子。
そして、そんな同級生達からは見下されながらも、自分達が好きな映画を撮ろうとする映画部員の面々...
この映画の中には、どこの学校にでもいるような学生たちが、多角的に、そしてリアルに描かれています。
おそらく、誰しもがこの映画に登場する学生の中に、感情移入出来るような人物を見つけることができるでしょう。
そして、一方で、自分とは全く相容れないと思われる登場人物の気持ちも、どこかで理解することが出来るでしょう。この映画の面白いところはそういう創りになっているところです。
羨ましいと思っていた奴が、自分を持っていないつまらない奴だったり、今まで馬鹿にしていた奴の中に、自分にはないキラリと光るものを見つけたり...
この夏は、是非、この映画を観るために映画館に足を運んでみてください。
そこには、テレビドラマとは違った新鮮な映画的な感動があると思います。
西村昌巳
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